オーガニックと有機は同じものなのかな?違いはなんだろう?
近年、「オーガニック」という言葉が注目されています。しかし、「オーガニック」と「有機」の違いを正確に理解している人は少ないのではないでしょうか。
ほとんど同じ意味ですが、厳密に見ていくと、違いがあるようです。
この記事では、オーガニックと有機の比較を行い、それぞれの違いを解説します。オーガニックと有機の違いを知りたい方におすすめの記事です。
1. 有機とオーガニックの基本的な共通点と違い
有機とオーガニックには、基本的に同じ意味を持っていますが、いくつかの違いがあります。
「有機」という言葉は、主に農業に関する用語で、生産方法(有機農業、有機栽培)や食品(有機食品)などに使用されます。
「オーガニック」という言葉は、有機農業製品だけでなく、その他の製品、例えばコスメや衣料品などにも使用されます。(オーガニックコスメ、オーガニックコットンなど)
有機 | 衣料品や化粧品には使われない |
オーガニック | 衣料品や化粧品にも使われる |
2. 規制の違い
有機製品は、国によって異なる規制がかけられています。
対するオーガニック製品は、国際的な認定機関であるIFOAM(国際有機農業運動連盟)によって認定され、規制がかけられてています。
有機 | ・国ごとに異なる規制 ・規制機関: 各国の政府機関 例: 農林水産省(日本) 米国農務省有機食品規格 (米国) 欧州委員会規制 (EU) |
オーガニック | ・国際的な認定機関 (IFOAM) による |
3. 適用範囲の違い
有機は、畜産や漁業にも適用されますが、オーガニックは、必ずしもそうではありません。
植物栽培 | 動物飼育 | 水産養殖 | |
有機 | ○ | ○ | ○ |
オーガニック | ○ | ー | ー |
4. 認定・認証の違い
有機もオーガニックも、製品の品質や生産方法などについて、認定や認証がおこなわれていますが、認定・認証をおこなう機関や組織が異なり、その対象も異なります。
認定・認証 | 認定・認証の対象 | |
有機 | 各国の政府機関や その指定機関 | 生産方法などが中心 |
オーガニック | IFOAM認定機関 | 化学合成成分不使用 など使用成分を含む |
5. 農薬・肥料の使用量の違い
有機では、農薬や肥料、除草剤、殺虫剤などの使用を控えたり、または最小限の使用に制限されていますが、オーガニックの規制は、有機よりも緩やかなことがあります。
農薬使用量 | |
有機 | 厳格 |
オーガニック | 有機よりも緩い |
6. 有機とオーガニックの価格の違い
有機栽培によって作られた農産物は、厳格な基準を満たすために価格が割高になりがちです。一方、オーガニックの基準は有機栽培ほど厳格でないため、有機ほどの価格にはなりづらいということがあります。
価格 | |
有機 | 高価 |
オーガニック | 有機ほどではない |
7. まとめ
「有機」と「オーガニック」は、基本的には同じ意味ですが、規制機関、適用範囲、認定基準、農薬・肥料の使用、価格などに違いがあります。
どちらを選ぶかは、それぞれのニーズや目的に合わせて判断する必要があります。
参考資料
農林水産省「有機農業とは」
農林水産省「有機食品の検査認証制度」
国際有機農業運動連盟 (IFOAM)
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