オーガニック&ナチュラルEXPO2024レポート 見どころと注目ポイント解説

2024年2月20日〜22日、東京ビックサイトにて開催された「オーガニック&ナチュラルEXPO」に行ってきました。

本記事では、オーガニック&ナチュラルEXPOの見どころや体験談を、写真と共に詳しくレポートします。

オーガニック&ナチュラルEXPOっていうのがやっているみたいだけど、行ったことがないし、どんな様子かわからないから、不安だな……。

オーガニック&ナチュラルEXPOに興味はあるけど、私のような者が行ったら場違いにならないか?

このような不安や疑問をお持ちの方のお悩みを解決する記事となっています。なお、この記事の著者は、オーガニック&ナチュラルEXPOの運営側とは一切関係がない中立の立場で記事を執筆しています。

1. オーガニック&ナチュラルEXPO概要

オーガニック&ナチュラルEXPOは、東京ビッグサイトにて開催され、健康に関する総合展示会である「健康博覧会」の内、特に「オーガニック」や「ナチュラル」にフォーカスしたゾーンです。

健康博覧会全体としては、第42回の開催となり、予定出展社数500社、見込み来場者数30,000名と、大きな規模のものになっています。

主催者はインフォーマ マーケッツ ジャパン株式会社で、食品、コスメを中心に、さまざまな分野のオーガニック・ナチュラル製品が展示されました。

公式Webサイトはこちら

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2. 会場の様子

会場は、非常に多くの方々で賑わっていました。各エリアでは、出展企業による商品の展示販売や、試食・試飲、体験コーナーなどが設けられていました。バイヤーさんと出展者さんとの間で、積極的な質疑応答や、闊達な仕入交渉がおこなわれていました。

筆者は、こちら「優しいサイト」のWebメディア運営者という立場で、プレス(報道機関)として参加させていただき、オーガニックを中心に商品やサービスの情報収集をしてきました。

3. 注目&ホットトピック

今回のオーガニック&ナチュラルEXPOでは、大きく以下の3つのトピックが特にホットなトピックとなっていました。

  • CBD製品
  • 植物由来製品
  • ヴィーガン

CBD製品

近年、世界的に注目を集めているCBD製品が、多くのブースで展示されていました。CBDオイルやリキッド、クリームなど、さまざまな形態の製品が販売されていました。またCBDに限らず、健康食としての「麻」が、今後のトレンドになっていく波が来ていることを、肌で感じました。

植物由来食品

代替肉や植物由来チーズ、こんにゃく加工製品など、植物由来の食品が注目を集めていました。従来の肉やチーズと遜色ないだけでなく、それを上回るような味わいと食感を実現した製品も多く、試食コーナーは多くの人で賑わっていました。

ヴィーガン

植物由来食品の源流とも言えるヴィーガン食への関心も高まっており、認証マークの付された製品も多く見かけられました。

4. こんな人におすすめしたい展示会

オーガニック&ナチュラルEXPOは、以下の方におすすめの展示会です。行くかどうか迷っている人は行ってみましょう。

健康食品取扱店のバイヤー

お店でオーガニック食品を中心とした健康食品を扱っている店舗のバイヤーさんが、新商品の買付に来るのに適した展示会です。

珍品や新製品にこだわる商品バイヤー

目新しいさまざまな商品に接する機会があります。他にはない品揃えをいち早く店舗に採り入れたいバイヤーさんにはオススメです。

ナチュラルやオーガニックをテーマとしたコンテンツのライター

オーガニック業界の最新動向を知りたい人は、欠かせない情報収集の機会になるでしょう。業界の動向を、肌で感じることができます。

5. 来場前のイメージとのギャップ

以下は、オーガニック&ナチュラルEXPOに行く前に持っていた期待やイメージと、実際に行ってわかった現実とのギャップについて、著者の個人的な感想を書かせていただきます。

有機・オーガニックが半分で、もう半分はナチュラルに関する展示会

まず第1のポイントとして、「有機・オーガニック」をテーマとした出展は半分くらいで、もう半分は「ナチュラル」に関する出展、という印象でした。

前提として、著者は、有機・オーガニックなものを見に行ったつもりでした。一方で、こちらの展示会は「オーガニック&ナチュラルEXPO」との主題の通り、半分はオーガニック関するもので、半分はナチュラルに関するものです。

並んでいる製品は、「オーガニックかつナチュラルなもの」ではなく「オーガニックなもの、またはナチュラルなもの」なので、半分くらいはオーガニックとは全然関係ないものです。

「オーガニックなものだけ」を見に行ったつもり著者としては、半分くらいは全然関心がないものだったので、期待値に対する満足度も半分くらいでした。半分くらいのブースには、全く関心が持てませんでした。

しかし、オーガニックにもナチュラルにも関心のある、「健康」を売りにしたバイヤーさんなどにとっては、理にかなった展示会と言えるでしょう。

健康についての「トレンド」を見に行く展示会

続いて、第2のポイントとして、こちらの展示会は、「トレンド」を見に行くものという印象でした。

著者は、「よい人やよい物と出会ったら、一つのものと末長く付き合い続けたい」という価値観を持っており、「流行や最先端を追いかけよう」といった価値観ではありません。オーガニック&ナチュラルEXPOに対しても、ある意味では、そのような、「末永く付き合える人や物との出会い」を期待していたところがあります。決してトレンドを追いかけにきたわけではないんです。

しかし、このオーガニック&ナチュラルEXPOにあったのは、著者の美徳とは真逆の「トレンド」です。「これからオーガニック界ではこういう流行の波が来るから、みんなそれに備えて、弊社の製品をお求めくださ〜い!」といった感じの出展者様たちが軒を連ねておられ、来場前の期待とのズレがありました。

「農業」ではなく「商業」の展示会

第3のポイントとして、このオーガニック&ナチュラルEXPOは、「農業」ではなく「商業」の展示会という印象でした。

著者にとっての「オーガニック」とは、主に農産物に関する規格であるので、展示会に行けば生産者さんの顔が見えるかな?という勝手な印象を、来場前には持っていました。そうした中、行ってわかったのは、オーガニック&ナチュラルEXPOは、加工された製品の展示が中心で、その原材料となる農産物の生産者さんの顔まではわからないということでした。

6. オーガニック&ナチュラルEXPOに行ってわかったこと

展示会で見かけた「有機JAS認証が表示されてない商品」に対する大きな誤解

著者の訪問の流れとして、まずはざっくりと展示会全体の様子を歩いて観覧し、じっくりとお話を伺いたいブースにアタリをつけてから、掘り下げてお話しを伺いました。その、全体の様子を伺う際に気になったのは、「オーガニック&ナチュラル」の展示会にも関わらず、有機JAS認証マークの表示された製品やブースが、思いの外、少なかったことでした。

有機JAS認証マークとは、専門の第三者機関によって、製品が有機食品であると認められたことをあらわすマークです。このマークが付与されていなければ、有機食品と表示して市場流通させることはできません。

有機JASマークや有機食品の定義について、詳しくは以下の記事をご覧ください。

こういった定義や規制がある中、有機JASの認証マークがついてない製品が多く見かけられました。著者はその様子を見て、率直に、「だまされた」と思いました。なぜなら、市場流通を目的とした商品で有機食品ならば、有機JAS認証を取得してるのが当然だからです。ですから、有機JASマークが表示されていない製品は、有機食品ではないのだと解釈していました。

展示会出展商品の中には、有機JAS認証取得中のものや、海外の同等物もある

しかし、出展者の話を詳しく伺うと、有機JASマークが表示されていないからといって、必ずしもそれが有機食品でないとは限らない、ということがわかりました。なぜならば、有機JAS認証を現在取得中であったり、海外での有機の規格に適合しているなど、さまざまな事情があるからです。

展示会に出展しているということは、様々な側面で「準備中の商品」なこともあります。それがわかった時、パッと見の印象で早とちりしてしまった自分の行動を反省させられました。皆様も、展示会へ足を運んだ際は、「有機JASマークがついていないから有機でない」と早合点する前に、出展者の話を詳しく聞くことをおすすめします。

認証、表示規制、法規制などとの折り合いの付け方の難しさ

特に、CBD商品や化粧品については、薬機法や大麻取締法などの法規制により、商品の効果などについて表示規制がかけられていたりします。そのため、出展者の口頭での説明では言えることでも、POPや広告として表示できないことがたくさんあります。

ですので、掲示物に書かれている内容だけで全てを判断せず、少しでも興味のある商品については、出展者から詳しく話を聞くことをおすすめします。

7. オーガニック&ナチュラルEXPO 出展者個別レポート

出展されていた方の個別記事へのリンクを、こちらに今後追加していく予定です。

8. まとめ

オーガニック&ナチュラルEXPOは、オーガニック・ナチュラルな生活に興味のある方におすすめのイベントです。来年もぜひ訪問したいと思います。

更新履歴
  • 2024年02月25日 出展者一覧を追加
  • 2024年02月24日 初公開

資料:オーガニック&ナチュラルEXPO出展者一覧

※健康博覧会ブース配置図の順。敬称略。表記はオーガニック&ナチュラルEXPO公式サイトに準拠。

  1. 宇航人ジャパン(株)
  2. (株)共英
  3. 日本CI協会
  4. ホンダロジコム株式会社
  5. 日本月桃株式会社
  6. (株)エヌ・ディ・シー
  7. ハッピーナチュラル
  8. カカズ(NTC株式会社)
  9. (株)ゼンヤクノー
  10. 株式会社 種商
  11. フジトミ証券(株)
  12. ALYCE株式会社
  13. Wismettacフーズ株式会社
  14. (一社)オーガニックヴィレッジジャパン
  15. 京都グレインシステム(株)北陸フードデザイン工房
  16. (株)純正食品マルシマ
  17. (株)スカイ・フード
  18. (株)ニュー・エイジ・トレーディング
  19. 健康フーズ(株)
  20. 奈良県 漢方プロジェクト
  21. (株)滋賀コモリ
  22. アースリー グルメ ジャパン
  23. EINER(株)
  24. あづまフーズ(株)
  25. (株)風と光
  26. (株)小杉食品
  27. 三育フーズ(株)
  28. C&G Miyazaki 合同会社
  29. (株)松竹圓
  30. Nippon’s Champion(同)
  31. (株)ピュアコード
  32. NPO法人ベジプロジェクトジャパン
  33. (株)山形屋商店
  34. 六甲バター(株)
  35. 特定非営利活動法人 国境なき医師団日本
  36. 認定NPO法人 JHP・学校をつくる会
  37. 認定NPO法人 世界の子どもにワクチンを 日本委員会
  38. (公財)ジョイセフ
  39. (一社)プロギングジャパン
  40. (一社)全国フードバンク推進協議会
  41. 特定非営利活動法人全国こども食堂支援センター・むすびえ
  42. 特定非営利活動法人ジャパンハート
  43. 家畜の健康が人に繋がる。「ヘルシーファーミング プロジェクト」
  44. (株)Mizukino
  45. (一社)Plant Based Lifestyle Lab
  46. (一社)日本雑穀協会
  47. ナカキ食品(株)
  48. テモナ(株)
  49. 【アカモクの達人】(株)リプライオリティ
  50. (株)バイオアグリたかす
  51. 日本HM株式会社
  52. (株)ブルージュール・ジャパン
  53. (株)アルコイリスカンパニー
  54. Dynaworth International Co.,LTD.
  55. (株)アルマテラ
  56. トレテス/AESTI/LOOV ORGANIC/TRADELINK
  57. オーミケンシ(株)
  58. (株)ライテック/(株)エンドカジャパン
  59. (株)長良園
  60. (一社)農山漁村文化協会
  61. (株)吉兆堂
  62. 青森県 菊芋協会
  63. 前田薬品工業(株)
  64. 日本ビーエフ(株)
  65. 高槻電器工業(株)
  66. 豊橋糧食工業(株)
  67. オアシス株式会社
  68. (株)はつが
  69. (有)ウイポップ
  70. (株)中郷屋
  71. (株)三明インターナショナル
  72. 株式会社ハンズトレーディング
  73. (株)桑郷
  74. (株)栗原商店
  75. ベジィ
  76. 持留製油(株)
この記事を書いた人
日本正月協会 代表 今成優太

日本全国47都道府県をめぐり、各地のお正月の郷土文化を研究・情報発信する、日本正月協会の代表者。2024年1月、TBSテレビ初出演。
農耕儀礼であるお正月行事の活性化の一環として、有機農業を盛り上げるため、優しいサイトの運営を開始。目標は「有機玄米もちを手軽に食べられる社会の実現」。
調理師、和食文化継承リーダーなど、食に関する国家資格を持つ。

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